2009年8月10日月曜日

return to Gorée


凄い映画を見た。ここ数年間で一番だ。映画というか、ドキュメンタリーでもあり、音楽ビデオでもあり、一くくりにジャンル分けできない映画だ。ユッスーンドゥールは、昔から好きだったけどこんな映画が発表されているなんて全然知らなかった。


ここんところ、あるプロジェクトを掘り下げるのに、音楽や文化の歴史などの文献をあさっている中、このDVDの存在が飛び込んできた。魂の帰郷、という邦題は少しこの映画の本来の意味を薄めている感じがするので「ゴレへの帰郷」とそのまま約したい。


ゴレとは、セネガル沖にある小さな島のことだ。奴隷貿易が盛んなる時代、ここから小さな船に黒人奴隷が詰め込まれ、父はルイジアナ、母はキューバ、子供は、ハイチへというように別々の国に売り飛ばされていった。彼らのブルースや黒人霊歌、ジャズはこの悲しい史実がベースとなっている。


そのルーツをたどり、セネガル人のユッスーが各国を渡り歩き、最後にその「ゴレ島」でライブを行う。


映画の中でユッスーはこういった。「僕たちは、音楽で互いにつながっていくことを(木)と呼んでいる。」僕らがやっていきたいと思うこと。カホンを通じたワークショップやライブ、日本のデザインを推進する活動、間伐材利用の活動、これらの活動を通じて人と人がつながる何かを提供すること。それを、まさに(木)と呼ぼう。ユッスーのような大きなことはできないけど。

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